大正15年(昭和1年)、新世界に「ニコニコ写真館」が創業されました。
先代が24歳の時だそうで、現在の場所、新世界にて開業、現在は店名を「ニコニコプロフォト」として、今年で90年になります。
先代が45年間、二代目のニコニコさんが45年間、営業を続けてこられました。
長年、多くの方に親しまれてきた新世界の写真屋さんです。
2階のスタジオは、まさにプロのカメラマンとしてのこだわりが表れています。
また、2階にある昭和レトロな待合室に歴史を感じます。
私も成人式の時や子供が生まれた時など、このスタジオで写真を撮ってもらったことがあり、思い出深い場所でもあります。
赤ちゃんの写真を撮る時、先代の奥さんが、赤ちゃんの表情を作るために、棉花に湿らせた砂糖水を口に付けて、口が少し開いた瞬間、ニコニコさんがシャッタ-を切るという、そんな光景を思い出します。
また、「ニコニコプロフォト」さんの存在と切っても切れない出来事とは、『2代目通天閣再建』でしょう。
戦争中、初代通天閣が焼失し、新世界に通天閣がない時代が続きました。
戦後、通天閣再建に向けて動き出した7人の商店主さんがおられました。
以前、NHKの番組「プロジェクトX 挑戦者たち」によって、通天閣再建に動いた7人の商店主さんが紹介されたことがありました。
街の古着屋、鰻屋、時計屋、質屋、氷屋、麻雀屋の主人たち、ニコニコプロフォトの先代も通天閣再建に携わった1人です。
当時、ニコニコ写真館の2階にある待合室で7人の商店主さんが集まり、通天閣再建に向けた議論を繰り返したと言われています。
ところで、今から7~8年前になりますが、新世界からの継続した情報発信が乏しかった中で、ニコニコさんは新世界の商店主さんらと共に「新世界ブログ会」というグル-プを作り、街からの情報発信の必要性を唱え、“新世界NOW”というブログを立ち上げ、今の新世界からの情報発信方法の礎を築きました。
現在、私が日々、ブログを書き、新世界からの情報を続けているのも、ニコニコさんの影響を受けています。
つい先日、「ニコニコプロフォト」さんからハガキが送られてきました。
ハガキには、「創業90年を迎えた記念すべき年に、突然ではありますが、4月末でスタジオを閉館する事になりました。」という内容のことが書かれていました。
数年前、体調を崩され、しばらく休業されていた時期がありましたが、仕事に復帰されてからは、元気に街の写真屋さんとしての腕を奮っておられました。
体調面も閉店の理由だそうですが、パソコンやスマホの時代になり、写真の現像のニ-ズが激減し、昔ながらの写真屋さんはどこも大変な時代になったと、ニコニコさんはおっしゃっていました。
新世界から、またひとつ、古くから営業されているお店が姿を消します。。
歴史ある写真屋さんが無くなることは寂しいものです。
「ニコニコプロフォト」さんの隣には、ビジネスホテル「東横INN」が建設中で、6月にオ-プン予定だとか。
新たな店舗や施設が増えながら、新世界の街はこれからも変貌が続いていくでしょう。
ニコニコさんの新しい写真スタジオは下記のホームページをご覧下さい。
★ニコニコプロフォトのホームページ
http://www2.odn.ne.jp/nikonikosan/
★ニコニコプロフォトのブログ
http://blog.goo.ne.jp/photo2525
★Twitter@shinsekaizyoho
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