ネット新聞『あべの経済新聞』の記事より
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天王寺動物園(大阪市天王寺区)は7月30日、アジアゾウ「春子」(雌、推定年齢66歳)が同日に死んだと発表した。
1950(昭和25)年4月14日にタイ王国から来園した春子。来園当時は、まだ戦争の跡が残る大阪で希望の星のような存在だったという。春子は日本で井の頭自然文化園(東京都武蔵野市)で飼育されている「はな子」(推定年齢67歳)に次ぐ高齢。日本の動物園において1カ所で飼育されるアジアゾウの飼育年数の最長記録だった。
同園は7月30日に起立不能になり治療を続けていたが、同日18時1分に死亡したと発表した。死亡原因については現在調査中という。
ここ数年は、右目が老人性白内障で見てないのと左目も白内障の兆候があり、足腰も弱っていた。6月20日から屋外に出なくなり、7月9日に20日ぶりに屋外のグラウンドに出てきたが以前にも増して動きが鈍い様子が見られ、飼育スタッフは「春子はこれまで頑張ってきたので無理をさせられない。今生きていることが奇跡のようなゾウ」と話していた。
ゾウ舎展示室に7月31日~8月31日、献花台を設ける。
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天王寺動物園にアジアゾウ「春子」が来たのは、私の親父が中学1年生の時の話です。
友達同士の中で、「動物園にゾウが来たぞ」という話が流れ、すぐに動物園の柵まで走り、大きなトラックからゾウが出てくる瞬間をリアルに見たそうです。
動物園の園内ではなく、道路側の柵を開けてトラックからゾウが降りてきたそうです。
その日は土曜日で、午後にゾウがやって来たので、見に行くことができたらしい。
インタ-ネットや携帯電話がない、極めてアナログな時代ですから、記憶を語り継ぐ方法しかないわけです。
当時、戦争の跡が残る中で、アジアゾウ「春子」の来園は、大きな出来事だったようです。
新世界の地元の方でもアジアゾウ「春子」が動物園に来た時のことを語れる人は、今では私の親父だけになったかもしれません。
終戦から60年以上が経ち平成の時代へ、大阪が復興~発展してきた時代を生きたアジアゾウ「春子」が死んだことを知り、寂しい気持ちになりました。
★あべの経済新聞
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