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天王寺動物園☆歴史を秘めたコンクリート像

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天王寺動物園に行ったことがある方なら、見かけたことがあるかもしれませんが、鳥の楽園近くの木陰に、2頭のチンパンジーの像が立っています。

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この像は「リタ」と「ロイド」、戦前の天王寺動物園内で人気者だったカップルです。

リタは戦前の1932年に、アフリカより来園。

リタは賢くて芸を教えると数々の芸を習得し、竹馬や自転車が得意で、ナイフとフォークで食事もするなどの芸達者、天王寺動物園の超人気者でした。

そして第二次世界大戦が勃発し、人気者のリタには兵隊の格好をさせ、日本軍の広告塔のようになりました。

戦況が悪化、日本全国で食料が不足し、リタの餌も不足していきました。

その後、リタはロイドとの子供を身ごもったのですが、産後に体調が悪化、体調は回復せず死亡したそうです。

このような状況の中、政府の方針により、空襲で動物園のオリが破壊でされることに備え、逃亡する恐れがある動物達を処分することになりました。

これは、チンパンジーのリタに芸を教えたことで、結果的に戦争の宣伝に利用され、しかし、戦況の悪化により、空襲に備えて動物園の動物達を処分するという結末になってしまいました。

この戦争の悲しい体験を教訓に、天王寺動物園の動物達に芸を教えることを一切禁止にしたそうです。

現在、天王寺動物園では動物ショ-は行われていません。

2015年には天王寺動物園は開園100周年を迎えます。

ハッピ姿のコンクリート像は、動物園の歴史のひとコマを静かに伝えています。

過ぎ去った歴史に想いを馳せ、天王寺動物園を巡ってみてはいかがでしょうか。

天王寺動物園の最寄駅は地下鉄「動物園前」、1番出口が便利です。

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