第5回内国勧業博覧会の跡地に、1912年、通天閣を中心とした一大娯楽施設『ルナパーク』が開園しました。
メリーゴ-ランドなどの娯楽施設、サークリングウェーブと呼ばれる波動回転する遊戯、上空には4人乗りの赤いロープウェイが通天閣へ向かいます。
ルナパークの名物であるロープウェイは、「飛行船」「針金渡り」などと呼ばれてたそうです。
ルナパークは、旧世界(徳川時代)にはなかった新しい文化や最新技術を駆使した、まさに近代化『夢の国』=『新世界』だったのです。
通天閣の3階には、1912年、新世界が誕生した頃の様子が紹介されている歴史コーナーがあります。
特に、ルナパークのジオラマは必見です。
その歴史コーナーに展示されているパネルのなかに、『美人探検館』と書かれた写真があります。
ルナパークにあった『美人探検館』、それについての詳しい資料は無いと思いますが、当時は『低俗』だと批判もあったそうです。
また、『もぎりのインド人』と書かれた写真も展示されてます。
ルナパークは、様々な奇抜はアイデアで入場者を驚かせだそうですが、黒の上着に真っ赤なズボンのインド人が切符切りをしていたようです。
今でこそ、日本で外国人の姿を見ても驚きませんが、当時は、そうとう珍しいことだったと思います。
下の写真は、ルナパークを含む当時の新世界と初代通天閣です。
新世界平面図の左上あたりに、朝日劇場の表示が見えます。
こんな昔から朝日劇場があったんですね。
ちなみに、通天閣の下から天井画を見上げたら、写真のような絵が描かれています。
初代通天閣のエントランス大天井には「中山太陽堂」がクジャクや季節の花々を配した華やかな天井画を広告掲出していましたが、2015年、現在の通天閣の天井画として復活しました。
初代通天閣の天井画
通天閣に登って、大阪の風景を楽しんだあとは、新世界 • 通天閣の歴史も体感してみてはいかがでしょうか。
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