先日、「水が語るもの」という情報誌に携わる方と話をする機会がありました。
「水が語るもの」は、一般社団法人 近畿建設協会 技術部が編集・発行している情報誌で、関西を中心に、河川や橋、水路、インフラ整備、その他、様々な角度から「水」について書かれてあり、「水」に関わる地域に根付いた文化や歴史について発信しています。
その情報誌の中に「うぉーたーねっと」というコーナーがあり、そこには「水都大阪」についての記事があります。
私が知り合ったのは、「うぉーたーねっと」というコーナーの記事を書いている方で、水都大阪と新世界との関連について、いろいろ教えてもらいました。
「水都大阪と幻の大阪国技館」というタイトルで、連載記事を書いておられます。
大正8年9月、新世界に国技館が開館しました。
建坪約500坪、収容員約1万人、鉄筋コンクリート造の本格的なドーム式建築でした。
当時、新世界は大阪一の繁華街で、その一角を占めた国技館では、大阪角力協会の本拠地として、春・秋の年2回、大阪相撲の本場所が行われました。
下の画像を見ると、大阪国技館の場所は、ちょうどスパワールドの北側あたりでしょう。
ところで、道頓堀から「高津入堀川」という運河が掘られていていましたが、明治31年に新世界へ延長されました。
この運河の延長は、明治36年に新世界・天王寺動物園・公園一帯で開催された第五回 内国勧業博覧会の観客輸送に大きく活躍したそうです。
また、その後の国技館の建設においても無くてはならぬ存在となりました。
新世界にも水辺があったんですね。
そして、第五回 内国勧業博覧会への交通手段のひとつに、巡航船が活躍していたとは驚きです。
さて、2025年には、大阪で万国博覧会が開催されることになっています。
万国博覧会の会場は、下の画像の通りですが、会場へのアクセスは、現在、道路では夢咲トンネルと夢舞大橋の2路線、鉄道では地下鉄中央線の夢洲延伸が決定しています。
このような中、現在、阪急京都線、神戸線、宝塚線の乗り換え駅で淀川沿いにある十三駅近くの川岸から、淀川を通じ、船で入場者を直接送り込む構想が持ち上がっているようです。
巡航船がなかったら、明治36年の内国勧業博覧会の成功がなかったように、2025年の大阪万博の成功の鍵は、水上交通が握ることになるかもしれませんと、記事に書かれています。
情報誌「水が語るもの」との出会いに感謝すると同時に、新世界を取り巻く歴史と水上交通との関係に、歴史ロマンを感じます。
そして、内国勧業博覧会の会場であった新世界としても、2025年の大阪万博を盛り上げていきたいと思います。
情報誌「水が語るもの」は、近畿の「道の駅」や一部の府県、公共施設などに配布しているそうです。
もし見かけたら、是非、読んでみてください。
「水が語るもの」は、インターネットでもご覧になれます。
http://www.kc-center.co.jp/suishitsu/
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