先日、ある観光客が、通天閣本通商店街のアーケードに並んでいるバナーを見て、「すごく味のある絵ですね。ほのぼのした雰囲気が良いですね。」と、おっしゃってました。
このバナーが完成したのは、今から13〜14年ほど前だったと記憶しています。
バナーの絵は、通天閣本通商店街にあったマツバヤ書店(現在は閉店してます)の店主である松葉健さんによるものです。
当時、松葉健さんは書店を営みながら、漫画家としても活躍されておられました。
私が40歳を過ぎたぐらいで、現在、通天閣の社長である高井氏が、副社長に就任されて間もない頃だったと思います。
私と高井副社長が、通天閣本通商店街に何か特色があるものを作ろうと相談し、商店街の役員さんの了解を得て、アーケードに新世界らしさが表現できるバナーを並べようということになりました。
バナーのデザインについては、新世界が生んだ漫画家である松葉健さんに話を持ちかけました。
松葉さんは、私達のような若造の話を熱心に聞いてくれて、快くバナーのデザインを考えてくれることになりました。
松葉さんは、新世界の四季を感じることができる絵を提案していただき、何回も描き直し、新世界の春夏秋冬を表現したデザインが出来上がりました。
「新世界への恩返しのつもりで、自分ができることなら協力します」と、デザイン料も無しで、心のこもった絵が描かれたバナーが通天閣本通商店街に並ぶことになりました。
■ 春・・・新世界に隣接する天王寺動物園に咲く桜をイメージしています。
サバンナという文字が見えますが、天王寺動物園にサバンナゾーンがオープンして、それほど年数が経ってない頃に描かれたのが解ります。
■ 夏・・・浴衣を着て、ライトアップした通天閣を見上げているようですね。
日立の文字が目立っているのがおもしろい。
■ 秋・・・食欲の秋、新世界には多くの名物グルメがあります。
当時は、今ほど串かつ屋さんが多くなかった時代です。
「びっくりぜんざい」と描かれているのが懐かしいですね。
■ 冬・・・通天閣の節分豆まきを表した絵です。
右の女性は、今宮戎神社の福娘をイメージしているようです。
通天閣本通商店街のバナーは、期間限定でキン肉マンやその他の広告バナーになったことがありますが、現在は松葉さんが描いたバナーが復活し並んでいます。
新世界の街並みは変わっても、通天閣本通商店街のバナーに描かれた新世界は、これからも変わることはないでしょう。
通天閣本通商店街に来られたら、是非、バナーにも目を向けて、ほっこりしてもらえたら嬉しいです。
★Twitter@shinsekaizyoho
「愉快・痛快・新世界情報」では、新世界のイベント情報や最新情報を発信しています。
※;当blog掲載の写真・動画等、無断での複写(コピー)及び、コンテンツの転載転出を禁じます。