通天閣の展望台には、幸福の神様「ビリケン」が鎮座しています。
初代ビリケンさんが大阪に登場したのは1912年(明治45年)。
新世界に初代通天閣とともに開業した遊園地「ルナパーク」にあったホワイトタワー内に設けられた「ビリケン堂」で展示されていたといわれています。
ルナパークにあった初代ビリケンさんは、今も見つかってません。
そして、昭和54年に二代目ビリケンさんが登場。
通天閣の展望台に鎮座し、御利益があるとして〝足の裏〟をなでる人が後を絶たず〝足の裏〟のすり減りなどが進んだため、平成24年5月、通天閣新世界100周年を記念して新たに三代目ビリケンさんが新調され、現在に至ります。
今も、多くの観光客が通天閣に上り、ビリケンさんの足の裏をさすり、願い事をされています。
今やビリケンさんは全国的に有名になり、数多くのビリケングッズがお土産店に並んでいます。
ところで、通天閣のビリケンの存在が全国に認知されたきっかけにもなった映画がありました。
映画『ビリケン』は、通天閣に祀られているビリケンをモチーフに阪本順治が監督・脚本を務めた日本映画です。
『どついたるねん』、『王手』に続く、通天閣や大阪・新世界を舞台に繰り広げられた「新世界三部作」の三作目。
劇場初公開は1996年8月3日。
オ-プニング・クレジットでは、通天閣てっぺん、それもアンテナのあたりにビリケン役の杉本哲太さんが仁王立ちする姿の空撮映像がありました。
撮影された日、それを見た街の人は、通天閣のてっぺんに人がいてる、何かの撮影かな?自殺するんとちゃうか?と口々に騒いでたのが印象に残ってます。
撮影には、新世界の商店街の方の協力もあり、エキストラとして撮影に参加した方もおられました。
映画ではその当時の新世界の町並みや風景が映し出され、懐かしさを感じるのと同時に、時の流れを感じます。
時間がある時にでも、映画「ビリケン」を探してみてはいかがでしょうか。
〔追記〕