現在、新世界には40店舗以上の串かつ屋さんがあると言われています。
以前、観光客の方から「どうして新世界には串かつ屋さんが多いのですか?」と聞かれたことがあります。
この理由について、ネットで検索してみても、いい答えが見つかりませんでした。
質問に答えるのがむずかしく、私の父に聞いたことがあります。
この答えが全て正しいかどうか解りませんが、昔の新世界の状況や時代背景を含めて書きたいと思います。
1912年に開園した一大娯楽施設「ルナパーク」、その閉園後の新世界は歓楽街として栄え、庶民の街であり、朝から晩まで賑わう街でした。
ひとりで、気軽に飲んで食って遊べる街であり、多くの飲食店ができました。
いちばん古い串かつ屋さんは、昭和4年頃に開業したそうです。
戦前から戦後、庶民の生活も苦しく、栄養が不足しがちな時代であり、お酒やビールのあてに、カロリーが高く、安く食べれるものとして「串かつ」がありました。
老舗の串かつ屋さんは、カウンターだけの店が多く、ひとりで気軽に立ち寄れる雰囲気がありました。
もともと老舗の串かつ屋さんがあり、今から15年前ぐらいから、外部からの新規参入が相次ぎ、カウンターだけの形態から、テーブル席が中心の串かつ屋さんが増えました。
観光客、ファミリー、女性、若い世代をターゲットにした店舗展開が始まりました。
串かつは、男の食べ物からファミリーや女性に人気の食べ物に変わりました。
新世界が大阪を代表する観光地として発展していく中で、串かつは観光客に人気の大阪B級グルメという存在になりました。
時代の流れの中、串かつのイメージも変わり続けています。
今や、串かつは幅広い世代の方から親しまれ、新世界を楽しむためには外せない大阪グルメに成長しています。
ちなみに、観光客からは「どこの串かつ屋さんが美味しいですか?」という質問も多いのですが、私、子供の頃から食べ慣れた串かつは、ジャンジャン横丁にある「てんぐ」で、久しぶりに食べたら子供の頃を思い出す懐かしい味です。
それぞれの串かつ屋さんには個性があり、どこがいちばん美味しいかと聞かれても、個人的な答えになってしまいます。
是非、皆さんの口に合った串かつ屋さんを見つけて新世界をお楽しみください。
★Twitter@shinsekaizyoho
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