大阪市浪速区の通天閣の下に広がる「新世界」の景色が変わりつつある。誕生から100年以上の歴史ある街だが、最近はアクセスの良さが見直されて宿泊施設の開業が相次ぎ、2015年以降に少なくとも6軒(計934床)がオープン。串カツ店など従来の新世界らしいにぎわいに加え、新たな魅力と人の流れを生みつつある。
新世界は1903年の第5回内国勧業博覧会跡地にできた繁華街。派手な看板を掲げた飲食店などが建ち並ぶが、宿泊施設はあまりなかった。
今年4月に開業した「HOME HOSTEL(ホーム ホステル)」は通天閣から徒歩数分に立地し、個室とドミトリー(相部屋)がある。最寄りのJR西日本・南海新今宮駅は関西国際空港と直結し、大阪の旅の初日や最終日に泊まる人が多く、宿泊者の7割が外国人だ。運営会社の朝倉優社長(31)は「個性が強い新世界は日本人でも敬遠する人もいるが、昔ながらの面白さがある」。畳スペースで英語落語会などの体験型イベントを開き、観光客を呼び込む。
昨年8月に開業したゲストハウス「THE PAX(ザ パックス)」は、渋い色の木材を使った外観が特徴的だ。世界各国からのバックパッカーでにぎわうが、新世界の存在を知った上で泊まる外国人客は皆無という。日雇い労働者が集うあいりん地区と隣り合う新世界。オーナーの浜本沙樹さん(38)は「少し歩くだけで風景が一変し、ギャップが大きな街だと思う。訪れた人に合わせて案内する場所を変えている」と語る。
JR新今宮駅の北隣に広がる遊休地では、高級リゾートホテルを展開する「星野リゾート」(長野県軽井沢町)のホテル計画もある。約600室の客室を備え、22年春に大阪に初進出する予定だ。商店主らのグループ「新世界援隊」代表の近藤正孝さん(54)は「元々、交通条件に恵まれていたが、良くないイメージがつきまとっていた。今では立地が見直され、滞在拠点としての機能が高まっている」と街の変化を歓迎する。
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いつもは、新聞掲載されると、新聞を買ってきて、紙面の写真を載せるんですが、今回、新聞を買いに行く間がなく、毎日新聞のホームページより記事を抜粋しました。
新世界だけでなく、大阪市内の交通機関が充実した主要エリアでは、宿泊施設の著しい増加があります。
大阪が観光都市として発展していくと同時に、新世界も観光エリアとして、ますます大きな役割を担う街になっていくでしょう。
将来、どのような新世界になっていくのか、大きな期待と、一抹の不安を感じる今日この頃です。
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