先日、ある撮影のロケハンを兼ねた打ち合わせのため、串かつ「横綱 通天閣店」に行ってきました。
テーブル席が広がる広い店内には、若い世代のお客さん、外国人観光客が目立ち、平日でも賑わってました。
数年前まで、この建物は「づぼらや」というフグ料理の店だったことを知る世代は減り、打ち合わせに来られた20歳代の女性社員さんも知りませんでした。
私の学生時代、今から30年程前、新世界といえば、「づぼらや」のフグ料理でした。
当時も串かつ屋はありましたが、カウンターだけのお店で、おっちゃんがビールを飲みながら串かつを食べてるイメージでした。
今では老舗と呼ばれる串かつ屋さんです。
しかし現在、串かつは新世界の名物グルメになり、お客さんの年齢層も若くなり、女性客も増えました。
串かつの締めには、バナナやバームクーヘンなどのスイーツ串かつがあり、女性客やファミリー層に人気だそうです。
私もスイーツ串かつを食べますが、けっこう美味しいもんです。
ところで、串かつ「横綱 通天閣店」の前にある「づぼらや本店」には、大きなフグの提灯が掲げられ、新世界の名物、大阪の名物提灯になっています。
打ち合わせの途中、フグの提灯についての話になり、女性社員さんは、フグの提灯が道路の真ん中になるように、四方のビルから吊り下げられているものだと思ってたそうです。
この理屈なら、フグの提灯は、それらの共有の提灯になるわけです。
あくまでも、フグの提灯は「づぼらや本店」のものです。
若い女性社員さんは、一昔前まで新世界名物と言われた「づぼらや」のフグ料理、てっちり、てっさを知らないようでした。
「何で知らないの?」と聞き返すよりも、時代の違いを実感しました。
以前、若い世代の方に、「新世界で有名な串かつ屋さんといえば、どの店を思い浮かべますか?」と聞いたことがありましたが、その答えは「横綱」「だるま」でした。
地元の人に同じ質問をしたら、きっと他の老舗店舗の名前も入るでしょう。
世代の違いなどにより、新世界に対する認識や捉え方が違うようですね。
新世界にはテレビ撮影や動画撮影、その他、様々な企画が持ち込まれてますが、担当者達は、私よりもずっと若い世代の人達になっています。
新世界の歴史、変貌を知らず、今の新世界のおもしろさを感じて、新世界でこんなことをしてみたいという気持ちで様々な企画を持ってきてくれます。
歴史は知識としてしっかり持っておくべきですが、昔はこうだった、昔はこんなものがあった、とか言っても、今は無いわけで、街の発展を考えると、今と未来を見つめることが大事でしょう。
新世界の歴史を知らない若い世代の人達が持ち込む企画を否定するのではなく、それもまたおもしろいと思う今日この頃です。
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