新世界の名物グルメといえば、「串かつ」ですね。
今や全国に知れ渡る名物グルメになっていますが、私が子供の頃、新世界の名物グルメといえば「ふぐ」でした。
もちろん、当時も串かつ屋さんはありましたが、今のように、ファミリーや女子達が楽しむ串かつという雰囲気ではなく、カウンターに座って串かつをあてにビールを飲むおっちゃんのイメージがありました。
新世界には労働者のお客さんが多く、今でも老舗の串かつ屋さんはカウンター席のみになっています。
そんなわけで、当時、新世界名物グルメは「串かつ」というよりも、づぼらやのふぐ料理が有名でした。
下の写真は、新世界での代表的な写真スポットですが、通天閣・ビリケン・づぼらやのふぐの提灯が集まり、これぞ大阪という雰囲気があります。
しかし、づぼらやのふぐの提灯は知られてますが、意外にも、づぼらやに行ったことがない方が多いようです。
とくに若い世代の人達は、づぼらやのふぐ料理が新世界名物グルメだったことを知らない人が多いようです。
代表的なふぐ料理といえば、「てっちり」と「てっさ」でしょう。
「てっちり」と呼ぶのは大阪の方が多く、フグを使った鍋のことをいわゆる大阪弁で「てっちり」と呼びます。
全国的には、「ふぐちり」や「ふぐ鍋」と呼ばれています。
その語源は、フグは強烈な毒をもっており、それに”あたると死んでしまう”ことから、「鉄砲」と呼ばれていました。
また、昆布だしや熱湯で煮ながらポン酢や醤油に薬味を加えて食べる鍋のことを「ちり」といい、「鉄砲のチリ」から、「てっちり」になったといわれています。
同様に、「鉄砲のさしみ」から「てっさ」と呼ばれています。
先日、久しぶりに「づぼらや本店」で、てっちりを食べました。
づぼらやに行ったことがなく、てっちりを食べるのも初めてだという人と一緒に行きましたが、色々と目線の違いがあって、新しい発見でした。
2階の座敷に上がらせてもらい、外を見ると、いつもは下から眺めているフグの提灯が真横に見えて、今更ながら嬉しかった(笑)
しかし、一緒に来た人が反応したのは、串かつ「横綱 通天閣店」の周囲に掲げられている看板でした。
2階からだと、何が書いてあるか、よく読めるらしい。
なるほど、そこに目が行くか、
という感じでした(笑)
そして、一緒に来た人が興味を持って写真を撮ったのが、この湯呑みです。
づぼらやでは、昔からお馴染みの湯呑みなので、私にとってはふつうのことですが、かなり可愛い湯呑みだったようです。
というわけで、まずは「てっさ」をいただきました。
コリコリした歯応えは、てっさの醍醐味です。
てっちりは、いつ食べても最高の贅沢です。
もちろん、てっちりの後は、雑炊で締めくくりです。
私が子供の頃、祖父に連れられて「づぼらや」に来たのが初めてで、てっさ、てっちりは、その頃の思い出が詰まった味です。
たまにはちょっと贅沢に、てっさ、てっちりを楽しんでみてはいかがでしょうか。
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