昨年7月末、新世界では老舗の喫茶店、「千成屋珈琲店」が廃業しました。
千成屋珈琲店は、ミックスジュース発祥のお店として、テレビや新聞、観光雑誌でも紹介されたことがあるお店で、ドロっとした食感のミックスジュースは、まさに本物。
私も千成屋珈琲店のミックスジュースのファンであり、あの味は忘れられないものがありました。
昭和23年、新世界の「ジャンジャン横丁」で前身となる果物店を創業。
「売れ残った果物を捨てるのはもったいない」と、初代店主の発案で提供し始めたのがミックスジュースの始まりと言われています。
余ったバナナやリンゴ、ミカン、モモ、牛乳と砂糖に、味の決め手となる「かき氷」を加え、ミキサーにかけて仕上げたミックスジュース。「スムージー」のような独特の食感を生み、甘すぎず、さっぱりとした味わいは、地元客らを中心に「おいしい」と評判でした。
しかし、先代から跡を継いだ店主さんが、一昨年末から体調を崩して休業し、昨年7月末に廃業しました。
私も含め、千成屋珈琲店のファンは多く、本当に残念でした。
そんな中、千成屋珈琲店が復活するという話が舞い込みました。
実は数カ月前から、そのような話を聞いてましたが、昨日、5月20日の読売新聞(夕刊/大阪版)に、千成屋珈琲店が復活すると報じられました。
千成屋珈琲店のファンの方が、ミックスジュースの味を継承して再オープンするそうです。
時代の流れとともに、新世界で古くから営業していた多くのお店が消えていく中、千成屋珈琲店の復活は、単にひとつの喫茶店の再オープンということではなく、新世界の名物の復活でもあり、文化の継承でもあるでしょう。
予定では今月中にオープンするそうで、今から待ち遠しいです。
是非、千成屋珈琲店のミックスジュースを御賞味ください。
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