先日、ある方から質問されたことですが、「なぜ、通天閣の大時計が東向きになっているのか知りませんか?」という内容でした。
確かに、通天閣の北側、西側、南側からは時計は見えません。
下の写真は通天閣の北側から撮ったものです。
東向きに時計が設置されている理由は諸説あるようです。
昭和31年、再建された2代目通天閣には時計が設置されてませんでした。
昭和32年に、日立製作所が通天閣にネオン広告を掲出した際、展望部分に大時計を設置したそうです。
『通天閣の大時計』は日立の大時計でもあるんですね。
私が聞いた話では、上町台地から眺める通天閣が綺麗で、毎日、通天閣を見てほしいとの想いから東向きに時計をつけたそうです。
また、通天閣から東には四天王寺や一心寺があり、多くの参拝客に、お昼12時を知らせるように、時計を東向きに設置したという話も聞いたことがあります。
四天王寺や一心寺から多くの参拝客が新世界へ下って来られました。
今もお彼岸には多くの参拝客が新世界へ来られていますが、当時はもっと多かったそうです。
通天閣を中心に北側の街は、道が放射線状に走っていますが、上町台地、四天王寺や一心寺から逢坂(国道25号線)を下り、新世界へ通じる道だったんですね。
当時と今とでは、新世界を取り巻く状況も変わってきてますが、当時の状況を考えると、東向きに時計がついている理由として納得できます。
また、毎日、通天閣を眺めてほしいという想いは、通天閣のてっぺんに設置されている天気予報にも繋がっています。
通天閣と日立製作所は地域と共にある、という意思が、大時計と天気予報に表れています。
「日本一おもしろいタワ-」通天閣ですが、大時計と天気予報の話を聞くと、奥深いものを感じます。
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